アルツハイマー病の最新治療に関して教えてください。
アルツハイマー病は、脳内にアミロイドβというタンパク質がたまり、神経細胞を傷つけることで起こる認知症の一種です。
現在、このタンパク質を除去することが根本治療の目標とされています。
そのために開発されたのが抗体医薬品です。抗体医薬品は、アミロイドβに結合して排出を促す働きがあります。
2021年6月には、エーザイと米バイオジェンが共同で開発した「アデュカヌマブ」（商品名：アデュヘルム）が米国で承認されました。
これは世界初のアルツハイマー病根本治療薬です。
また、エーザイは別の抗体医薬品「レカネマブ」も開発しています。
「レカネマブ」は、「アデュカヌマブ」と異なり、アミロイドβの塊ではなく、個々の分子に結合することで効果を発揮します。
2021年9月には、「レカネマブ」が中等度から重度のアルツハイマー病患者の認知機能や日常生活能力の低下を抑える効果があることが報告されました。
これらの抗体医薬品はまだ日本では承認されていませんが、今後期待される治療法です。
他にも超音波治療や遺伝子治療などの最先端治療も試みられていますが、まだ臨床試験段階です。
超音波治療や遺伝子治療についてもっと教えてください
超音波治療は、超音波を脳に当てることで、アミロイドβを分解する酵素の働きを活性化させる方法です。
これにより、アミロイドβの除去が促進されると考えられています。
遺伝子治療は、アミロイドβを分解する酵素の遺伝子を脳に送り込む方法です。
これにより、酵素の産生が増えてアミロイドβが減少すると期待されています。
これらの方法はまだ動物実験段階であり、人間への応用にはまだ時間がかかると思われます。
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