肩こりの原因別おすすめ治療薬 – 正しい選び方と服用上の注意点

健康
この記事は約4分で読めます。

今回は、肩こりに悩む皆さんに向けて、肩こりの原因別におすすめの治療薬と、その服用方法や注意点についてご紹介します。

肩こりは現代人に非常に多い悩みですが、実は肩こりにも様々な種類があり、原因によって最適な治療薬が異なるのをご存知でしょうか。肩こりの正しい知識を身につけ、自分に合った薬を選び、適切に服用することが、肩こりを効果的に改善するカギとなります。

筋肉の緊張が原因の肩こりには筋弛緩薬がおすすめ

肩こりの主な原因の一つが、肩周りの筋肉の異常な緊張です。デスクワークなどで長時間同じ姿勢を取り続けることで、筋肉が硬直し、血行不良を引き起こします。

このタイプの肩こりには、筋弛緩薬(きんしかんやく:筋肉の緊張をほぐす薬)が効果的です。代表的なものとして、エペリゾン塩酸塩クロルゾキサゾンなどがあります。これらの薬は筋肉の異常な緊張を和らげ、血流を改善することで、こりや痛みを緩和してくれます。

  • 服用方法:通常、1日3回食後に服用します。
  • 注意点:眠気やふらつきを引き起こす可能性があるため、車の運転や機械の操作は避けましょう。アルコールとの併用も控えめにします。

炎症が原因なら消炎鎮痛薬を

肩に炎症が起きていることも、肩こりの原因となります。肩の筋肉や腱(けん:筋肉と骨をつなぐ組織)に過度な負担がかかることで、炎症が生じ、痛みや違和感を生じます。

炎症が原因の肩こりには、消炎鎮痛薬(しょうえんちんつうやく:炎症を抑え、痛みを和らげる薬)がおすすめです。ロキソプロフェンジクロフェナクナトリウムインドメタシンなどが代表的な薬剤で、炎症を鎮め、痛みを和らげる作用があります。

  • 服用方法:通常、1日2~3回食後に服用します。
  • 注意点:胃腸への負担があるため、胃潰瘍などの消化器系の疾患がある方は注意が必要です。長期連用は避け、症状に合わせて最小限の使用にとどめましょう。

慢性的な疲労には、ビタミン剤で回復を

長期的な疲労の蓄積も、肩こりの原因になります。肩周りの筋肉は常に緊張状態にあるため、疲労が溜まりやすい部位なのです。

慢性的な肩こりには、ビタミン剤がおすすめです。ビタミンB1、B6、B12、ビタミンEなどを含む総合ビタミン剤は、筋肉の疲労回復を促進し、血行を改善する効果が期待できます。疲れた筋肉を労わり、健康な状態へと導いてくれるでしょう。

  • 服用方法:1日1~3回、食後に服用するのが一般的です。
  • 注意点:特に大きな副作用はありませんが、まれにアレルギー反応を起こす可能性があります。体調に変化を感じた場合は、服用を中止し、医師に相談しましょう。

自律神経の乱れが原因なら、漢方薬で調整を

ストレスなどで自律神経のバランスが乱れることも、肩こりの要因の一つです。自律神経は、心拍数や血圧、消化など、身体の様々な機能をコントロールしています。

自律神経の乱れによる肩こりには、漢方薬が適しています。漢方薬の中でも、加味逍遥散(かみしょうようさん)や桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)などは、自律神経を調整し、血行を促進する効果が期待できます。漢方特有の穏やかな作用で、体全体のバランスを整えてくれるでしょう。

  • 服用方法:通常、1日2~3回食前または食間に服用します。
  • 注意点:漢方薬は比較的副作用が少ないとされていますが、体質によっては胃腸の不調や皮膚の湿疹などを引き起こす可能性があります。不調を感じた場合は、漢方専門医に相談することをおすすめします。

局所的な痛みには、外用薬で直接アプローチ

肩の特定の部位に痛みを感じる場合は、外用薬(がいようやく:患部に直接塗布したり貼ったりする薬)の使用がおすすめです。

湿布薬(しっぷやく:貼り薬)のロキソニンパップフェルビナクパップ、塗り薬のボルタレンACローションなどは、患部に直接的に作用し、鎮痛消炎効果を発揮します。痛みを感じる部分を的確にケアできるのが魅力です。

  • 使用方法:1日1~2回、症状のある部位に貼付または塗布します。
  • 注意点:皮膚が弱い方は、かぶれや湿疹を起こす可能性があるため、使用前にパッチテストを行うことをおすすめします。また、長期連用は避け、症状に合わせて使用しましょう。

症状が改善しない場合は専門医に相談を

以上、肩こりの原因別におすすめの治療薬とその服用方法、注意点についてご説明しました。しかし、これらはあくまで一般的な例であり、個人差もあります。

もし2週間ほど薬を服用しても症状に改善が見られない場合は、医師に相談することをおすすめします。肩こりの原因が単純ではなく、別の疾患が隠れている可能性もあるためです。

  • 整形外科:骨や筋肉、関節に原因がある可能性が高い場合
  • 神経内科:頸椎症や神経の圧迫が疑われる場合
  • 心療内科:ストレスや自律神経の乱れが主な原因と考えられる場合

肩こりの治療は、薬だけでなく、ストレッチや運動療法、姿勢の改善など、生活習慣の見直しも大切です。症状に合わせて適切な治療法を選択し、健やかで快適な毎日を取り戻していきましょう。

コメント

タイトルとURLをコピーしました